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夏の暑さ ~シリーズ4~

体温よりも高い35度を超える酷暑が続いています。酷暑から体を守る神経等の働きをお話します。ヒトの脳の視床下部を中心とする副交感神経と交感神経によって体温調節がおこなわれています。自律神経とは、循環器、消化器、呼吸器などの人の意志でコントロールできない生命活動を自然に調節している神経です。生命活動を活性化する交感神経と身体をリラックスさせる副交感神経があります。自律神経(交感神経や副交感神経)が働き、暑いと末梢神経を拡張させ、汗をかき体の温度を下げます。しかし、あまりに短時間で気温や気圧の変化が強いと、自然に体温を調節する機能が働かず、自律神経の乱れが出現し、暑さ、寒さの調節がきかない寒暖差疲労が出現します。寒暖差疲労が続くと、身体だけでなく、心にも影響を及ぼし、自分の意思と関係なくイライラし、ストレスを感じ、周囲の人につらくあたってしまうことにつながります。また、感情をコントロールできなくなり、急に不安になったり悲しくなったりすることさえも出現します。暑さの対応は、自律神経(特に副交感神経)が働いていることに気が付くことが重要だと思います。